2015年11月24日火曜日

パンくず

今年最大のアップセットから 
数日が経つというのに 
未だにあの衝撃が覚めやらぬ 
冬紅葉な今日この頃 

何を言っているのかさっぱりわからない人は 
↓動画をご覧あれ 
(いまんとこ2015年煽りV最高傑作) 
https://www.youtube.com/watch?v=BuTXD9kvJdc



ホリー、おめでとう☆ 

そしていますぐサンタモニカに飛んで 
ロンダを抱きしめたいけれど 
オイラは明日から 
愛するいわきへ行かねばならん! 

◇11/25(水) 
20:00~ こせき接骨院 

◇11/26(木) 
10:00~ ことほぎ庵 
14:00~ 高原の家かわうち 

◇11/27(金) 
11:00~ 風の詩 

◇11/28(土) 
13:30~ いわき産業創造館ラトブ 

いわきのみなさん 
楽しみにしていてくださいね 
ロンダの分までブチかまします♡ 



いわき以外のみなさんは 
明日発売のシェルマガでお会いしましょう 
今号では「パンくず」というお題で 
詩を書いております 

11/25(水)発売 
雑誌「シェルスクリプトマガジンVol.32 2015 December」 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html
※毎号、桑原滝弥・最新作掲載。 
全国書店、及び、amazonにて発売。 



鐘が鳴っている 
鐘が鳴っている 
見えない理に愛でられて 

ちゃんと迷い子になれますように

2015年11月15日日曜日

ぼくはミーを愛しています

あれは17歳の丁度いまくらいの季節のこと 
もう、そのときは実家を出ていて 
名古屋で芝居やらバンドやらをやっていたんだけど 
たまたま何かの用事があって帰ったことがあった 

家には祖父と祖母と母がいて 
それから7歳のときから一緒に育った 
”ミー”という名の雌猫がいた 
そのミーが久々に会ったら 
年老いて病気になっていた 
咳き込んで苦しくて身体中を掻きむしるせいで 
至る所の毛が抜けて血だらけになって横たわっていた 
かなり夜遅くに帰ったので 
家の者は皆寝ていたと思う 
変わり果てたミーの姿を見て 
一人狼狽したのを覚えている 
そのときのオイラは 
髪の毛を緑色に染めて逆立てていたんだけど 
ミーはオイラに気付いて 
小さい頃にいつもそうしてくれたように 
指先をペロペロと舐めてくれた 
立ち上がる力もなく 
ゼエゼエいって辛そうな息遣いだったが 
まるでオイラに”おかえり”と言っているかのようだった 
オイラは傷口を避けながらミーを撫でた 
時々発作のような激しい咳が出るので 
””よしよし”と言いながらゆっくり撫でた 
頭にそっとキスもした 
それでも咳はどんどん酷くなっていって 
何かを吐こうとするんだけど吐く物がなくて 
空回りしてもがいていた 
やがて直視できないほどの苦しみようになってきて 
七転八倒とは正にこのことだと思った 

オイラは泣きながら 
天に向かって訴えた 
「お願いです 
 ミーを助けてください 
 死なせないでくれとは言いません 
 寿命ならばそれも仕方ありません 
 ただ、こんなにも苦しめないでください 
 ぼくで変われることなら何でも変わりますから 
 ミーを安らかに旅立たせてあげてください 
 ぼくはミーを愛しています 
 お願いします 
 お願いします 
 お願いします・・・」 
そんなことを声に出して言った 
それからミーの発作が少し落ち着いて 
オイラも泣き疲れてそのまま隣で眠った 
お互いが子供だった日々 
いつも一緒に眠りに着いていたあの頃のように 


詩人として 
原稿を書いたり 
ステージに立ったり 
企画を練ったり 
いろんな人や場所と出会ったりする毎日の中で 
最近何かが足りない 
忘れているものがあるんじゃないかと考えはじめ 
この17歳の出来事を思い出しました 

あのときのオイラは 
100の能力があったとしたら 
その能力をすべて使って 
(或いはそれ以上のパワーを発揮して) 
ミーの幸せを祈っていました 
自分でも振り返ってみてビックリなんですけど 
たしかにそうしていました 
その夜の一瞬だけだったかも知れませんが 
自分を投げ打って 
自分にしかできない 
純度100の祈りを捧げていました 

これから先も 
さまざまな依頼や要望に応じて 
異なるテーマやシチュエーションの 
詩をつくりご披露していくのでしょうが 
この17歳のときの祈りの感覚・トーンだけは 
忘れないでやっていきたいです 
これはけっしてハートウォーミングが主の話ではなく 
それっぽく頑張っているように生きて 
気付いたら虚しくて消えたくなったりしないための 
どこから集中して事に当たるのかという 
目に見えないファイティングポーズの話です 
あなたの源流にはどんな祈りが流れていますか? 
わたしの源流には他には何があったかなあ? 


ちなみにその後のミーは 
もう助からないだろうという周囲の予想を覆し 
翌朝から急に回復をしはじめて 
半年くらい元気に生きて 
ある日コロっと旅立ちました 
死に目には会えませんでしたが 
ずいぶんとおだやかな顔をしていたそうです



* 


さて、既報の通り 
月末はいわきへまいります~ 

11/28(土)ゲスト出演する 文化フォーラムは
観覧募集を締切ましたが 
もう一本! 
一般公開されるイベントがあります 

タイミングの合ういわきっ子は 
あーたまっていったらがっぺ? 



「和・輪・話 之 御縁 ~WA・WA・WA-no-GOEN~」 

【日時】11月25日水曜日20:00~ 
【場所】いわき市鹿島町 こせき接骨院 
https://www.facebook.com/koseki.net/
【内容】吟遊講談演奏会 
【定員】30人 
【木戸銭】2000円 

和やかに、輪になって、わいわい話しましょう! 
講談師の神田京子さんと詩人の桑原滝弥さん 
フルート奏者の市島徹さんによる即興があります

2015年11月3日火曜日

多次元を祀る

よい表現とわるい表現 
大好きな人と大嫌いな人 
大切な瞬間と退屈な日常 
ときめきと吐き気 
愛する己と殺したい己・・・ 

これらの一見相反しそうな事象は 
けっして遠くに離れることなく 
背中合わせに作用し合っている 


そんなことを改めて 
クリアに思い知らせてくれた今夏の 
「第三回多次元フェスティバル in ベルリン」 



先日都内で 
この企画をクラウドファンディングなどで 
ご支援してくださった皆様をご招待して 
ファイナルパフォーマンスをお届けしました 

あの場にいらっしゃれなかった方も含め 
話をもらってからのこの十ヶ月間に
関わってくださった
すべての一人一人に 
心より御礼を申し上げます 

ほんとうにありがとうございました∞ 


ベルリンでの模様は 
ダイジェスト映像が公開されましたので 
よかったらご覧になってくださいね 
https://youtu.be/XqFOENn6JY8 



今後自分が 
ハナクソ程度でもこの世界の 
何かのお役に立つことができたとしたなら 
それはこの夏の経験を始め 
さまざま機会に巡り合えるように 
いつも応援してくれている 
たくさんの”あなた”のおかげです 

そう思うと 
この世の何処にも 
足を向けて眠れなくなってきますので 
ローリングしながら夢遊病者の如く 
つまりは詩人として 
うたいつづけます 


熱情を持って冷徹に 
押して忍んで 
あきらめ祈り 
あなたとわたしの垣根から 
しあわせの種が芽吹くまで