2016年7月25日月曜日

熊本と大分へいってきました

先週は 
熊本と大分へ 
いってきました 



熊本地震の発生後に 
このブログで呼びかけて 
いろいろな方々から託していただいた 
”おもい”と 

先日出演したイベント 
「東京の詩とスポークンワーズ/朗魔2」の 
お客様、関係者、出演者から託していただいた 
”おもい”を 

熊本と大分に暮らされているご縁のある方々や 
これから縁が生まれていくであろう誰かと誰かの 
”おもい”へ 

届けるために 



◇大分・湯布院 
到着するなり、凄まじいゲリラ豪雨に見舞われた、初めて訪れた地・湯布院との出会い 
震災後、雨が多く、そのことが早い復旧を妨げているとは聞いていたので、これは暮らされている人は本当に不安だろうな、と実感させられました 
地元のパン屋さんで、避難所へのパンの無料配布などの活動を行った「A:GOSSE」のマサヒさん&アッコさんご夫妻の案内で、街のさまざまな場所に連れて行ってもらいました 
大分県内でも被害の大きかった湯布院は、至る所に被害の爪痕が残っていて、住民それぞれがいくつもの決断を迫られている様子 
夕方に地元の人がたくさん聴いているコミュニティFM・ゆふいんラヂオ局の番組「This is the Radio Show」に出演 
放送を通じて、自分が直接伺ったさまざまな土地の人たちの、被災地へのおもいをお伝えさせていただき、詩「生き際について」を朗読しました 
パーソナリティーの沖縄出身大分在住の知念識人さんやスタッフさんのあたたかい人柄に、人の心や息遣いを伝えるには最良のメディアである、ラジオの力を改めて思い起こさせてもらいました 


◇熊本・西原村 
今回の震災で、益城町や南阿蘇村と並んで、最大の被害状況となった西原村 
ここには、一緒に行った妻の講談師・神田京子の古くからの友人が、役場の窓口に務めているご縁からおじゃまさせていただきました 
こういう災害が起きた時に、自身も被災しているのに、地域住民の為に必死に働いている人をこれまでたくさん見てきました。今回もまた、そういう方がたくさんいらっしゃいました 
被害の状況にはゾッとするものがありました。道路や家屋に大規模な断層が出来て、崩れ落ちた建物の残骸や、ひん曲がったガードレールや標識をいくつも目の当たりにしました 
それでも多くの人が、努めて明るく生きようとされていました。また、たくさんのボランティアの人が復旧作業に励んでおられました 
社会福祉協議会の方々にもご挨拶させていただきましたが、とても真心の込もった応対をしてくださって、なんだかグッとくるものがありました 
もちろん、ここでも託してくれた皆さんのおもいをお伝えしました。すごく心の深いところで受け止めてくださいました 
人間の持つ強さ、やさしさ、しなやかさ、について、改めて教えていただいた気がします 


◇熊本市内 
三年前に熊本市内の仕事でお世話になったCさん宅を訪問 
道中、車窓から街並みを眺めながら向かったのですが、市内はそれほど被害が大きくないのかなあと安心していましたが、Cさんの住んでいらっしゃるマンションの13階から街全体を見下ろして驚きました。そこかしこに屋根が壊れてブルーシートの覆われた家々が…これでも最近減ってきたということですので、震災直後はどれほど過酷な状況だったのでしょうか 
今回の熊本地震は、東日本大震災の時の津波被害や、阪神淡路大震災の時の火事被害がなかったので、見た目には被害の実態が分かりづらい部分があります。外観は普通に見える建物でも、中身は断層が出来ていたりして、とても住める状況ではない場合が多々あるとのこと。Cさん宅も日に日に室内の亀裂が大きくなっているようです 
また、水道・給湯関係の復旧もまだうまく進んでいないようで、今尚、自宅でお風呂に入れない人が多いようです。Cさんの住まわれているマンションの下にも簡易シャワー室が設置されていました 
その後も、これからのボランティア活動を考えている地元の方や、被災した知人と会って、いろいろな話を聞かせてもらいました 
最後に熊本城を見たのですが、一瞬胸が張り裂けそうな気分になりました。熊本城が壊れているのを見て、それまで堪えてきたものが一気に吹き出して泣けてきた、と話してくれた人が何人かいらっしゃいましたが、その気持ちがほんの少しだけですが、よくわかりました 


今回、熊本と大分へいって、復興に向けてたくさんの問題があることを伺いました 
○家屋の全壊・半壊認定が曖昧で、保証作業が進んでいない 
○工事業者、建築資材の不足 
○他県の業者を頼む場合、廃棄物を他県に持ち帰らなければならないルールがある為、工事費が1.5倍以上になる 
○仮設住宅を建てる土地が不足している自治体が多い 
○メディアで取り上げられる地域や問題が限定されている 
○今後の台風などの自然災害に対する不安 
○復興が長引いた場合の精神的影響 
…他にも、いろいろな複雑な問題が山積しているようです 



それでも九州の多くの人たちは 
気持ちを前向きに持って 
これからの日々を 
歩いて行こうとされておりました 

ご自身が大変な状況なのに 
オイラや京子を 
客人としてもてなそうとしてくれる 
あったかさにあふれていました 

皆さんからお預かりした義援金
(滝弥・京子の普段のイベント出演料からの一部含む) 
総額110535円は 
西原村社会福祉協議会、由布市商工会へ 
責任を持ってお渡ししました 

今回の三泊四日の短い旅で出会った皆さん 
運転手を買って出てくれた福岡のYくん 
おもいを託してくださったさまざまな土地の皆さん 
心を通わせてくださったすべての”あなた” 
本当にありがとうございました 



旅の間、いろいろな人から 
”次はパフォーマンスをやりに来てください” 
”詩をもっと聴かせてください” 
という声をいただきましたので 
また必ず伺えるように 
計画していきたいとおもいます 

それ以外でも 
一個人として何ができるか 
しっかりと考えていきます 

九州の皆さん 
世界の皆さん 
今を生きている心ある”わたし” 
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます∞ 



詩人類 
桑原滝弥 拝 



* 


◇7/25(月)発行 
雑誌「シェルスクリプトマガジンVol.40 2016 August」 
毎号、桑原滝弥・最新作掲載。 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 
 全国書店、及び、amazonにて発売中! 


◇8/28(日)20:00~ 
桑原滝弥・表現道生活30周年記念LIVE 
『生まれすぎて』 
東京・渋谷 クロコダイル 
http://shijinrui.blogspot.jp/2016/06/blog-post_6.html 
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